入院初日(手術前日)
午前とは打って変わり、午後は何だか慌しかった
午前中はベッドをあてがわれた後、放ったらかしだったのに
日勤の看護師から「入院診療計画書」なるものを手渡され、説明を受ける
ここで、私は手術の予定時刻と退院予定日を知った
「付き添いは何時に、どこに来ればいいですか?」と尋ねると、前の手術が早く終わると私の手術開始も早まるから、1時間前にここ(病室)に来て欲しいと伝えられる
しかしこの計画書…どこかで見覚えがある…小学生のときに、こういったものを見たような気がする
「達成目標」欄の文言が小学校の通信簿っぽくて、ちょっと面白かった
3時半に風呂に入ることになっており、その前に手術に必要なものの用意をする
午前中、ヒマだったからある程度用意していたが、看護師がそれを確認する
腹帯、T字帯、昼用ナプキン1枚、(普通の)パンツ1枚、フェイスタオル1枚、寝巻き1枚、ハイソックス1組を袋に入れる
えー?ナプキンあんなに持ってこさせたのに、1枚しか要らないの?
やっぱ、そうじゃんw
10枚とか、どう考えてもおかしいってw
看護師によるオリエンが終わると、代わる代わる職員がベッドにやってきた
「栄養科の○○です」「薬剤師の□□です」「手術室の看護師の△△です」
とてもではないが、覚えきれない
栄養士と薬剤師はさておき、オペ看とがっつり話をする
手術室入室から手術までの流れ、薬のアレルギーはあるか、消毒薬でかぶれるか、など想定内の質問や説明をされる
過去に虫垂炎の手術を受けたことがあるので、手術のことは概ね分かると伝える
そして、謎の質問をされる
「手術室に流す音楽の希望はありますか?」
何を言っているのかよく分からず、杉下右京ばりに「はいー?」と答える
「全身麻酔って、意識ないんですよね?(音楽なんて聞こえないじゃん?)」
そう言うと、看護師はニッコリとして言った
「手術室に入って手術するまでに準備があって、時間があるので、リラックスしてもらうために音楽を流すんです」
はへ~
私は音楽に興味も関心も好みもなく、先生方の好きな音楽を流してもらって結構です、と答える
つーか、マニアックな曲をリクエストしたらどうするんだろww
看護師に、傷を塞ぐ方法は何かと尋ねる
ボンドは痒くなるって聞いたので、心配で…と尋ねると、溶ける糸とのことでホッとする
最後に、「何か質問や不安に思うことはありますか?」と看護師が尋ねた
あるよ!(田中要次風)
虫垂炎の手術痕を見せて、これ並みの傷跡になるように縫って欲しいと伝える
「そもそも開腹にしたのって、これくらいキレイになると思っていたからなんです…」
「肌も白いし、独身ですよね。それは大事!傷跡はキレイな方がいいですよねー。…え?これが傷跡?これはキレイだわ…医師に伝えますけど、何先生でしたっけ?」
「B先生です」
「B先生かープレッシャーになっちゃうかなー。ははは。我々からも伝えますけど、私さんからも先生に念押ししてください」
シャワーを浴びた後、看護師がやってきてへその掃除と剃毛すると
「おへそは昨日、音波洗浄器で一応、洗ったんですけど…下の毛もある程度は剃ってきましたが…」
検分された結果、これでよさそうだと
縦切りって聞いたから、どこまで剃るのか分からずにいたのだが
夕食前に夜勤の看護師がやってきた
はへ~
なんと!彼女はイスラムの国からやってきたようだった…外国人に看護されるのか
国際色豊かな時代になったものだ
日本人と異なり、まつげが長くて瞳がパッチリしている
そして夕食後、術前準備の一環で、彼女に座薬を入れられた…
まさか、外人看護師にケツの穴を見られることになろうとは…
おまけに、出たブツを確認するという
なんという屈辱!!!
そして…期待された分量は出なかった…朝、既に便が出ていたんだよね
お腹に不快感を覚えながら、消灯時刻となる
同じ病棟に小さな子どもがいるらしく、狂ったように「ママーママー!」と泣き叫んでいる
ちなみにこれ、既に数時間続いている
いつか泣き疲れて眠るだろうと期待したが、あの強靭なパワーはどこから沸いてくるのかw
向かいのおばあちゃんは大いびきだし、隣の人は香水プンプンなうえ、消灯後もテレビを見ていてチカチカするし、消灯後はエアコンが止められて暑いし
ろくすっぽ眠れなかった